2022年もバックリンクは本当にSEOに有効なのか?

SEO対策として昔からある手法の1つに、様々なサイトからバックリンクをもらって上位化する方法があります。以前は多くの被リンクがあるサイトは上位化されやすい傾向にありましたが、近年ではその効果が薄れていて、むしろ不自然な被リンクが多過ぎるとかえってペナルティを受けやすいとも言われております。

一般的には、自然なリンクにこそ価値があると言われており、そのリンクがどのサイトから当てられてるいるのかが重要視さると言われております。

であるならば、その一般論は本当に正しいのか?有料のSEOツールを使って検証していきます。今回使用するのはAhrefsです。

またサイトで紹介しているスクリーンショットは、私が検索した時の結果です。検索時の環境や時期によって大きく変動する可能性があるため、この時点での結果を元に説明していきます。因みに検索時のIPアドレスは都内となっています。

「ドメイン 取得」で検索した際の上位サイトのデータ

スクリーンショットなので、サイト名がわかりにくいかもしれませんが、上位のサイトは下記の通りです。

  1. 1位:お名前.COM
    https://www.onamae.com/
  2. 2位:ムームードメイン
    https://muumuu-domain.com/
  3. 3位:さくらインターネット
    https://domain.sakura.ad.jp/

上記の順番でした。

バックリンク数のデータ比較

Ahrefsの指標の1つに、DR(Domain Raiting)があります。Ahrefs独自のスコアとなり、100が最高値となっております。ドメインに対する指標の1つとなっており、後の数値が高いドメインほど、オークション等で高額で取引されています。
参考:ドメインの価値は?

BackLinksを比較すると・・・

  • お名前.COM:10.2M
  • ムームードメイン:1.4K
  • さくらインターネット:10.3M

バックリンク数だけを見れば、3位のさくらインターネットが1位でした。

被リンクドメイン数のデータ比較

Referring domains(被リンクを受けているドメインの数)は、1つのドメインから複数の発リンクがあっても、1としてカウントされるユニークなドメイン数がこの項目です。この指標では・・・

  • お名前.COM:28K
  • ムームードメイン:375
  • さくらインターネット:2.6K

お名前.COMが最多でしたが、3位のさくらインターネットより少ないムームードメインが2位となっています。

この結果だけでも、単純なバックリンク数の多さはSEOには影響があまり無いことがわかります。

被リンク元のドメインが重要という説は本当なのか?

最初に説明した通り、バックリンク数はあまり重要視されていない事が何となく判明してきましたが、次は「どのサイトからリンクを受けているか?」を重要視する仮説を検証してみます。

お名前.COMへの発リンクドメイン

このリストを見れば、お名前.COMは有名なサイトから被リンクを受けていることがわかります。WordPress、マイクロソフト、Wikipedia、LINE等など。これらの世界的にも有名なサイトは、AhrefsのDRも軒並み高い指標となっています。

ムームードメインへの発リンクドメイン

ムームードメインは、WordPressの他にGoogle、Yahoo、Amazonなどから被リンクを受けているのがわかります。リンク数は少ないのですが、有名なサイトからリンクを受けているため、さくらインターネットよりも上位化しています。

さくらインターネットへの発リンクドメイン

さくらインターネットへの被リンクサイトのDRでソートした際のTOP10を見ると、10位ではてなブログとなりDR値は83でした。上位2サイトの10位のDR値は、お名前.COMでwixsite.comの94、ムームードメインでWikipediaの92でした。ここの違いを見ても、上位のサイトの方が有名なサイトから多くの被リンクを受けていることがわかり、そのリンクの質の違いが順位に現れているとも言えます。

因みに弊社レジストラのPure Domainにおいては、10位のDR値は42位でした。残念ながらこの検索ワードでは、ランク外となっているのが現状です。

別ワードで検索した場合の例

「予備校」で検索

「予備校」のキーワードで検索してみると、TOP3は下記の通りでした。

  1. 1位:Wikipedia
  2. 2位:東進ハイスクール
  3. 3位:河合塾

1位に、「予備校とは何?」に対する答えとなるウィキペディアとなり、2位以下に大手予備校のHPという結果でした。

ウィキペディアを除いた東進ハイスクールと河合塾を単純に比較してみます。

東進ハイスクールと河合塾のデータ比較

東進ハイスクールのDR値は74、バックリンク数は10.9M、リンクドメイン数は6.1Kでした。

河合塾のDR値は66、バックリンク数は151.4K、リンクドメイン数は3.2Kでした。

この場合、全てにおいて東進ハイスクールが上回っています。

「予備校 大学」のワードで検索した結果

しかし、「予備校+大学」のワードで検索した場合には、上記の順位となり、数値で下回る河合塾が1位となっています。

またバックリンクのドメインを比較しても、東進ハイスクールの方がより高いDR値のドメインからリンクを得ています。

そのため、単純にAhrefsのDR値やバックリンク数が劣っていたとしても、決して上位化ができないわけではないことがわかります。

かといって、大手予備校とは異なる地域に根ざした予備校もたくさんあります。この様なサイトは別の戦略で上位化を狙い、競合する王手サイトと戦っていけばいいのです。

ビッグワード以外で戦う工夫を念頭に置く

エリア+キーワード

上記で紹介している予備校を例に挙げていますが、「横浜 予備校」というワードでは、横浜市にある横浜予備校が1位でした。全国区で強い可愛樹は、上記のワードに置いては8位でした。横浜校を持つ東進ハイスクールは2ページ目にさえいませんでした。

「札幌 予備校」では、予備校のHPとしては四谷学院が最初に出てきます。

これらのように、どのワードに絞って上位化を狙っていくのかが最適解となり、当然のことながらビッグワード程競合が多く、上位化のハードルも高くなります。その分、サイトへの流入数も多く狙えます。

一方、複数のワードで戦う戦略や地域に基づいた単語に絞っていけば、大手サイトにも勝てる見込みが出てきます。またGoogle検索時には、設定を変更しなければその地域データを参照するため、私の検索結果と異なることは多いにあります。

タイトルタグの見直し

既存のタイトルタグを見なすだけなら、簡単に対応できる事が多いです。前後の文字を入れかえるだけでも効果があったりします。

その際には必ずABテストをするなど、実施前とした後の結果を比較・検討することが何よりも重要となります。また結果が出るまで時間がかかります。その間にGoogle側でアルゴリズムがアップデートされることもあります。しかしながら、現時点であまり良くない結果となっているならば、試す価値は十二分にあります。

バックリンク購入の無意味さ

今まで説明した通り、SEO会社が提供するバックリンク購入は、効果が期待薄となっているのが現状です。例えば、自然なリンクとして大手サイトからリンクを受けれるのであれば話は別ですが、SEO会社が大手サイトに対して働きかけられるのかは甚だ疑問です。昔流行したリンク集などはむしろ悪効果しかありません。

例えば、自然なリンクを得るために、大手サイトが新規でページを作成してくれ、自社サイトに自然な流れでリンクを設置してくれるなら効果は期待できますが、その作業をSEO会社と大手サイトが連動してくれるのでしょうか?

以上のことから、リンク購入などに無駄な予算を割くくらいなら、自社サイト自体をアップデートした方がはるかに高い効果を期待できます。

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