SEOに効果的なアンカーテキスト対策 ― 今すぐできる内部施策

Webサイトの内部リンクを、「コチラ」とか「続きを読む」等のアンカーテキストにしていませんか?またはURLのテキストをリンクにしていたりなどなど・・・

Googleによれば、これらのやり方は誤っていると明言されています。今回は意外と見落としがちなアンカーテキストについて説明していきます。

Google推奨のアンカーテキスト

アンカーテキストの構造

Googleが推奨しているアンカーテキストの例を紹介していきます。こちらは、GoogleのWebページでも確認できるものです。

Googleは、下記の2パターンを推奨しています。

Make the link text match the exact text of the title or heading that you’re referencing.

Write a description of the destination page to use as the link text, capitalized as if it’s part of the sentence.

References: Google developer documentation style guide Link text

1つ目は、リンクするテキストを「リンク先のタイトルや見出しと同じもしくはそれに近いものにする」という感じになります。

2つ目は、「本文の一部であるかの様に、リンク先の説明を入れる」ということです。英語らしく、大文字を使って差別化させることを意図していますが、日本語にはそれがないので本文の中で自然な形でリンク先の見出しで使われている言葉を入れて、それをアンカーテキストにする感じになるかと思います。

サイトによっては、タイトルタグが長いと、WEBページのデザイン的な制約もあってすべてを記載するのが難しいケースが多々あるかと思われます。その際には、要約した端的な見出しにするのがベストとのことです。これにより、【続きはコチラ】や【詳細】などのアンカーテキストと異なり、次のページの内容を予めユーザーに伝えることが可能となり、よりクリックされやすくなる狙いもあります。多くのページがクリックされれば、サイトのPV数が増加するため、ユーザーの滞在時間も増え、『このサイトは有用なサイトである』という評価につながっていきます。

アンカーテキストの書き方

上記で紹介しているGoogleのページでは、アンカーテキストの書き方のガイドラインが紹介されています。

  1. When you write a complete sentence that refers the reader to another topic, introduce the link with the phrase For more information, see or For more information about…, see.
  2. Write unique, descriptive link text that makes sense without the surrounding text. Don’t use phrases such as this document, this article, or click here.
  3. Don’t use a URL as link text. Instead, use the page title or a description of the page.
  4. When link text is a description of the target page, use the following guidelines to help readers scan content so that they can determine if the link is relevant:
    • Keep link text short where possible. Don’t write lengthy link text such as a sentence or short paragraph.
    • Place important words at the beginning of the link text.
    • Don’t use the same link text in the same document for different target pages.
  5. Use an external link icon appropriately, as described in Cross-references.
  6. If a link downloads a file, write link text that indicates this action as well as the file type.
  7. If the text includes an abbreviation in parentheses, include the long form and the abbreviation in the link text.
  8. If the text includes a command or another element usually conveyed with code font, include the description of the code element in the link text.

ガイドラインの1つ目は、日本語で言えば「続きはこちら」みたいなパターンの場合、「〇〇の続きはコチラ」とか「〇〇の詳細はこちら」のような形で、『〇〇~こちら』までをアンカーテキストとする様にGoogleは推奨しています。

2つ目は、要約すると「リンク先のページ内容を示すリンクテキストにする」ことです。例えば、このページに対するアンカーテキストであれば「<a>詳細は効果的なアンカーテキスト対策</a>をご確認ください。」みたいな記述となります。<a></a>で挟まれた部分がリンクテキスト(アンカーテキスト)です。
ガイドラインでは前述の通り、「<a>ここをクリック!</a>」や「<a>このページ</a>」みたいなアンカーテキストは推奨していません。

3つ目は、URLの文字列自体をアンカーテキストにしないことです。具体的には、Yahoo!へのリンクを設置する場合には、「<a>https://www.yahoo.co.jp/</a>」とするのではなく、「<a>Yahoo! Japan</a>」とする感じです。

4つ目は、アンカーテキストがリンク先のページの内容を示す場合であっても、ユーザー自身がその内容がクリックする価値のあるページかどうかを判断できるようにさせることです。Googleのガイドラインでは、より具体的に説明されています。

  • リンクテキストはできるだけ短くし、文章や短い段落など、長いリンクテキストを記述しない。
  • リンクテキストの先頭に重要な単語を配置する。
  • 別ページへのリンクであっても、同一WEBページ内では同じリンクテキストを使用しない。

例えば、このページへのアンカーテキストを設置する場合、ページタイトルをそのまま記述すると「SEOに効果的なアンカーテキスト対策 ― 今すぐできる内部施策」と長くなります。これをコンパクトに、より端的にまとめる必要があるわけです。
2つ目は、ページタイトルを作成時にも一種の教本的なものなので、多くの方が理解できる内容可と思います。
3つ目は、AページとBページへのリンクがある場合、同一のアンカーテキストを使用しないということです。同一内容を同じページで作成することは、SEO的にはNGとされているので、あまり起こり得ないですが、危険なのはあるWEBページを複数ページに分けているケースです。「〇〇1P目」「〇〇2P目」みたいな形は悪い例に該当します。SEO的に洗練されたサイトでは、1P目へのリンクは、ページタイトルに、2P目以降はそのページ内の見出しの内容をアンカーテキストにしていたりします。何気なしにネットサーフィンをしていても、このポイントに気が付く方はあまり多くはおりません。しかし、このさりげないポイントこそが、SEO対策における勝敗の分かれ目だったりします。

5つ目は、もし別ページへのアンカーテキストであるならば、付随して外部リンクを示すアイコン等を表示させることです。Wikipediaの脚注や外部リンクの所では、わかりやすいアイコンが表示されています。このようなものを付け加えて、外部サイトへリンクしている事をユーザーに明示するということです。

6つ目は、リンク先がPDFやCSVファイルなどをダウンロードするようなページの場合、そのファイルの種類を明示することです。例えば「<a>取扱説明書のPDFファイルをダウンロード</a>」みたいな感じです。

7つ目は、リンク先が会社名や略語がある場合、例えば「<a>SEO(Search Engine Optimization)</a>」の略語までアンカーテキストに含めることです。会社名で言えば、.jpを管理しているレジストリである一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)がありますが、こちらへのリンクを設置するなら、(JPNIC)まで含めた方が良いということです。

8つ目は、あまり使う機会が無いかと思われますが、<code></code>で挟まれた中でリンクを設置する場合には、<a><code></code></a>とすることです。

リンク付きの句読点

日本語では、「、」「。」が使われますが、こちらをリンクに含むかどうかということです。Googleが推奨するには

If you have punctuation immediately before or after a link, put the punctuation outside of the link tags where possible.

とあり、英語ベースですが、文末の「.(ピリオド)」はリンクには含め無い様に推奨しています。日本語も同様のケースであると考えるならば、「<a>会社情報のページへ。</a>」ではなく、「<a>会社情報のページへ</a>。」となるかと思います。

リンクのスタイル

ブラウザの設定次第では、WebページのCSSを調整しなくとも、リンクが付いた文字の色が水色だったりアンダーバー(下線)が入っているケースが多々あります。これは、リンクが付いたテキストとそうでないテキストを、Webサイト側が設定し忘れたとしても、誤クリックをさせない対応だったりします。意図して仕込む、極めて不親切なサイトも存在しますが、Webサイトを正しく運用していく前提での話なので、このような悪質な例は除外します。

If you write sitewide CSS for your website, apply standard styling to link text. This helps readers find links in your content.

  • Contrast link text color and regular text color. To help readers see links, link text should be distinguishable from the rest of the text on the page.
  • Underline link text, and don’t underline non-link text. When readers scan a page, a horizontal line cuts through the vertical line of scanning and helps readers find links.
  • Make visited links change color. Use color-blind-friendly color changes to help readers differentiate links that they’ve followed against links that they haven’t followed. This helps readers navigate your site effectively without revisiting content that they’ve already read.

推奨されるリンク付きテキストのデザインは、そうでないテキストとの差別化ができるように、視認性が高くすることです。リンク付きテキストには、下線を入れたりテキストも文字色を変更したり、さらに一度訪れたことがあるページは文字色を更に変えるなどです。

ユーザービリティの改善が極めて重要

どれもユーザービリティを意識したデザインが重要であるということです。UIを改善しUXを向上させる施策は、どのWebサイトだけでなくAppなどでも極めて重要な要素です。これらは、多額の費用をかけなくとも手軽に改善できる内容であると思います。Webデザインスキルが無い場合は、まずはリンクテキストの見直しから始めてみてはいかがでしょうか?

これにより、PV数が増加・直帰率を下げる効果が期待できます。これらのユーザーのアクションが結果的にはSEOの順位にも影響してきます。

結果としてすぐ数値に反映される訳ではありませんが、長期スパンで見ればやらないという選択肢は無いはずです。上質な情報提供以外でもできることなので、同時に進めていきましょう。

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