AIでSEO対策?Bing AIチャット VS ChatGPT

最近、ChatGPTのリリースによりSEO界隈がざわつき始め、YoutubeでもSEOに役立つなどと、タイムリーな話題に便乗した動画が目につく様になりました。そこで、『ChatGPTは、本当にSEO対策で役立つのか?』について実際に触りながら調べてみました。

このページは、Open AI社が開発したChatGPTMicrosoft社が開発したBing AIチャットについて自分なりに使って調べた結果を紹介しています。

話題沸騰のChatGPT

ChatGPTに関する情報は、ネットを探せばいくらでも見つかるので今更その説明は不要かと思います。このページでは使った結果について検証していきます。

ChatGPTには嘘・誤情報が含まれている

私が大好きなラーメン屋について調べてみると、一目瞭然です。個人的な話ですが、私が日本に居た時に住んでいたエリアは、東京都台東区です。最寄り駅はJR山手線の日暮里駅や鶯谷駅や地下鉄入谷駅がほぼ等距離の位置のアパートに住んでいました。

日暮里駅と鶯谷駅周辺のおすすめのラーメン店について尋ねてみれば、ChatGPTの答えはこのような結果となっています。

ChatGPT-3による回答

日暮里駅周辺には多数のラーメン店がありますが、その中でもおすすめのお店をいくつか挙げると:
  1. 1.らーめん 銀笹 – 鶏白湯スープが自慢のお店。地元の人にも愛される味わい。
  2. 2.らぁめん 十勝小路 – 醤油と味噌をブレンドしたスープが特徴。野菜がたっぷり入ったヘルシーなラーメンも人気。
  3. 3.肉そば けやき坊 – 肉そばが自慢のお店。トロットロの豚バラ肉がたっぷり入った贅沢な一杯が味わえる。
  4. 4.つけ麺 鳳凰 – つけ麺が美味しいお店。濃厚なスープに太めの麺がよく絡み合う。
  5. 5.ほっかほっか亭 – 鶏ガラをベースにしたあっさりとしたスープが特徴。チャーシューや味玉などトッピングも充実している。
鶯谷駅周辺には多数のラーメン店がありますが、その中でも有名なお店をいくつか挙げると:
  1. 1.らーめん二郎 鶯谷店 – 二郎系ラーメンで有名なチェーン店。
  2. 2.麺屋 武蔵 鶯谷店 – 濃厚な豚骨醤油ラーメンが人気のお店。
  3. 3.らーめん 銀次郎 鶯谷店 – 鶏白湯をベースにしたあっさり系ラーメンが味わえる。
  4. 4.麺や 一燈 鶯谷店 – 醤油・味噌・塩など様々な味が楽しめるラーメン店。
  5. 5.九州じゃんがら 鶯谷店 – 九州豚骨ラーメンが自慢のお店。

こんな結果でした。私が日本に居ない間についにオープンしたのかと、期待して調べてみましたが、当然のことながらラーメン二郎鶯谷店なんぞ存在しませんでした。全国のジロリアンを敵に回すような恐ろしい結果を、しれっとあたかも本当であるように答えてきます。

大喜利するならアリでしょうか、ChatGPTを文章のAIジェネレーターとして活用するという案は、現時点においては、非常に、極めて危険であると言えます。

ChatGPT-4による回答

2023/3/14にChatGPT-4がリリースされました。その結果を参考までに紹介します。

日暮里駅周辺には、多くの美味しいラーメン店があります。以下はいくつかのおすすめのラーメン店です。
  1. 1.らぁめん いそじ – 濃厚な豚骨醤油が自慢の店。大きなチャーシューが特徴です。
  2. 2.鬼金棒 – 味噌ラーメンが人気の店。辛味噌がアクセントになった濃厚な味わいが特徴です。
  3. 3.二代目けいすけ – 昔ながらの醤油ラーメンが自慢の店。しっかりとした醤油スープと細麺が特徴です。
  4. 4.まぜそば けん – まぜそばが人気の店。濃厚なタレと太麺が絶妙にマッチしています。
  5. 5.麺屋 武蔵 日暮里店 – 鶏ガラスープが自慢の店。スープはあっさりとした味わいで、鶏チャーシューが特徴です。

以上、いくつかのおすすめのラーメン店を紹介しました。他にも多くの美味しいラーメン店がありますので、ぜひ探してみてください。

鶯谷駅周辺には多くの美味しいラーメン店があります。以下はいくつかのおすすめのラーメン店です。
  1. 1.らーめん二郎鶯谷店 – 二郎系ラーメンで有名な店。濃厚な豚骨スープに太麺が特徴です。
  2. 2.麺屋武蔵 鶯谷本店 – 個性的な味わいが人気の店。特につけ麺がおすすめです。
  3. 3.鶯谷拉麺房 めんどりーど – オリジナルの鶏ガラスープが自慢の店。あっさりとした味わいが人気です。
  4. 4.らぁめん らむ – 味噌ラーメンが自慢の店。濃厚な味わいが特徴です。
  5. 5.麺や あきんど – 明太子ラーメンが人気の店。あっさりとしたスープに、辛味噌と明太子が絶妙に合います。

以上、いくつかのおすすめのラーメン店を紹介しました。他にも多くの美味しいラーメン店がありますので、ぜひ探してみてください。

回答のどれも、駅周辺には存在しないラーメン店が回答として紹介されています。これhVerがアップしても変わりませんでしたが、回答の導入文が少し変わっていました。

結論的はそこまで大きな変化は得られていない様な気がしました。

Bing チャットで同じ質問をしてみた

Microsoftが開発し、既に一般リリースされているBingチャットを使用して同じ質問をしてみました。

2023年3月15日現在、BingAIによるチャット機能を使うためには、ブラウザーのEdgeからリクエストをして『順番待ちリストに参加』する必要があります。因みにリクエストをしてからしばらく経ってメールが届くまでこの機能は使えないようです。申請したマイクロソフトアカウントが承認されてから初めて、AIを使えるような仕組みなのかは不明ですが、とにかく現時点では機能を使えるようになるため時間を要します。

因みに私の場合、3日後に使えるようになりました。

Bingチャットによる回答

日暮里駅周辺でおすすめのラーメン屋さんをお探しですね。私が見つけた情報によると、以下のお店が人気がありそうです。
  1. 麺・酒処 ぶらり1:ミシュラン・ビブグルマンに2年連続選出されたお店で、鶏白湯ラーメンが自慢です。西日暮里駅から徒歩1分です。
  2. 神名備2:とにかく質にこだわった高級ラーメン店で、濃厚な味噌ラーメンが人気です。西日暮里駅から徒歩5分です。
  3. 日暮里で人気のラーメン・つけ麺 ランキングTOP203:食べログユーザーおすすめのランキングを参考にしてみてください。

これら以外にも、Rettyや食べログでさらに多くのラーメン屋さんを見つけることができますよ。

鶯谷駅周辺でおすすめのラーメン屋さんをお探しですね。私が見つけた情報によると、以下のお店が人気がありそうです。
  1. 信濃路 鶯谷店1:濃厚な味噌ラーメンがウリのお店で、駅から徒歩4分です。営業時間は24時間で、食べログの評価は3.5点です。
  2. 弥生亭2:山手線の鶯谷駅から徒歩1分の場所にある究極のコストパフォーマンスがウリのお店です。食べログの評価は3.5点です。
  3. 麺処 晴3:変わらない煮干しラーメンが人気のお店で、入谷駅から徒歩5分です。食べログラーメン百名店2022に選ばれています。

これら以外にも、SARAH[サラ]や食べログでさらに多くのラーメン屋さんを見つけることができますよ。

特筆すべき点としては、Bingチャットでは情報元となるソースを明示し、ソースによる情報から回答していることがわかります。このチャットの回答結果は、bing.comやtravel-star.jp、tabelog.comなど人気のグルメサイトから情報を得てそれをベースにしていることがわかります。

ChatGPTとの大きな違い

ソースの有無

前述の通り、Bingチャットはソースがあるため、情報の信頼性が高いと思われます。しかしながら、そのソースも情報元が古いと、現在の状況と一致していないことがわかります。

事実、鶯谷駅のおすすめラーメン店で紹介されている『弥生亭』は調べたところ、現在閉店しているようです。また、『信濃路』は鶯谷駅でてすぐの立地であるため、徒歩1分足らずです。これもネットの情報がベースであるため、虚偽・偽りの情報がベースとなってしまえば、それを回答してしまうことがわかります。

また些細なことですが、日暮里駅のおすすめラーメンで提示された、『神名備』はどちかと言えば西日暮里駅の方が最寄り駅でした。

レスポンス速度

ChatGPTはリアルタイムであるようにテキストの表示が続きますが、Bingチャットは回答を得られるまで10秒くらいの若干のタイムラグが発生します。

速度はChatGPTの方が断然に早いです。

AI製の文章とSEOに関する今後の見通しについて

ChatGPTとGoogleが進めているAIジェネレーターは、出典ソースがなく、一方Microsoftが進めているジェネレーターは、ソースを記載するような方向で進んでいます。

どちらもインターネットの世界に溢れている数多のデータから学習して生成された文章であることには代わりありませんが、多くの知識人の方が指摘する通り、現時点での自動生成の仕上がりや精度は、人間によるファクトチェックが必須となっている段階です。以前と比べたら、それでも大いなる進歩であることに変わりありませんが・・・

誰が書いたのか?ソースは?

AIの学習が進めば進むほど、誰でも簡単に質の高い文章をAIによって生成できるようになっていきます。

そこで、どうやってこの文章は有益なものかどうかを判断していくのかといえば、『誰が書いたのか、ソースは何のか?』など、現時点でも指摘されているEATの原理原則がより大きな影響を与えていくのではないかと思っています。

事実、多くのSEOツールを提供している会社のブログでは、専門家達はEAT部分を現在でも強調しています。さらに言えば、バックリンクの重要性も唱え続けています。これは一昔前に神話化されていた被リンクの数ではなく、どのサイトからの発リンクであるのか等、サイトが持つリンクの質についてです。

Google VS ChatGPTや他のAIツール

この新たな対話式のツールの登場により、大きな脅威となったのが、既存の検索エンジンです。つまり今後の動向次第では、SEOという概念すら不要になっていく可能性すら出てきます。

SEO自体が Search Engine Optimization という検索エンジンを対象にしたものであるからです。ChatGPTのようなAIが回答するというスタイルが主流になっていけば、既存のSEO対策が全く通用しなくなる可能性があります。

それこそ、GoogleとBingとでは順位に違いはあれど、求める答え(検索ワード)にたいする結果(SERPs Search Engine Result Pages)が極端に変わることはそうありません。

しかしAIの回答は、既存のWEB上に存在するデータ群の中から構築されたデータベースを基にするため、ソースを表示させるBing式が主流にならない限り、作成したWebサイトはユーザーがURLを入力してくれない限り、AIが集めたデータ群の中に埋もれたままとなってしまうのです。

この場合、秀美なWebデザインも必要とされないかもしれません。

AIが人の仕事を奪う世界がより現実的に

精度は別として、ChatGPTに依頼すれば、簡易的なプログラムならそれっぽく答えてくれます(動くかどうかはまた別の話)。私が依頼したプログラムは、ChatGPTの答えだけでは動きませんでしたが、それっぽいのになったので、少し修正したらきちんと動きました。

今後ますます精度が高まれば、AIの保守点検以外の一般的なプログラマーが不要になっていくというのはより現実的に思えました。少なくとも、私レベルの塵芥な自称プログラマーなレベルであれば、淘汰されても仕方なしになっていくでしょう。

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